「歌姫」東京セレソンDX@シアター・サンモール


花男」の脚本を書いていたサタケミキオ氏の作・演出の劇団。
花男」を見る限り、コテコテの笑かして、泣かしての感じなんだろな〜と思っていたらまさしくその通りだったんだけどまんまとうまく転がされました。
昭和30年代、土佐の港町を舞台にした人情ばなし。
主演、宅間氏が男っぷりのいい男の役で、これを自分の作・演出で主演できるところがアツすぎる感じ?西原りえこの漫画に出てくるようなシミーズのばあさんとか、木っ端ヤクザとかの脇キャラがいちいち味わい深かった。あと女優陣は客演も含めて、なかなかよかった。
「東京」で「セレソン」で「DX」というのも、考えてみれば、田舎の人が考える成り上がり道みたいな感じなのかな?
今はこういう泥臭さ、わかりやすさが好まれる時代なのだね。
いや、まんまと号泣したわけですけれども。私はもともと人が泣いている場面を見れば必ず涙が出るという、共感力が強い体質なんですよ。大っ嫌いな映画でも演出の思うがままに号泣するんで、決してすべてが感動の涙というわけではない。泣きに行ってすっきりするなんて趣味もありませんし。


このお芝居は、東京の団地育ちの私に対してはその「濃さ」「アツさ」がギリギリな感じでした。
なんだろうー、そういうちょっとした嫌悪感みたいなのと、「面白かった」という気持ちがせめぎ合っている感じでした。
とりあえず次も見極めに行くと思います。


客席は大盛況でした。