労働者M@シアターコクーン

前説に遅刻しました。

ネタバレあり。


ええと、2つの物語が同時進行するのに面食らう人もいたようだけど
こんなの小説や映像ではよくある話。
感心するとすれば、メイクや着替えが間に合うようによく作ってあるなあ、ということくらい。特にありがたがることでも。


近未来、旧ソ連的世界が土星人襲来によって破壊し尽くされ、施設の中で生きる人たち。
現代、「命の電話」的な事務所を運営しつつ、そこに電話してきた人に高価なアクセサリーなどを売りつけるネズミ講事務所。
で、特にこの2つの世界が最後まで絡み合うこともなく。それぞれが「おもしろうてやがて悲しき人間かな」なんて感じの結末で終わるんですけど、特に心に染みることもなく。


芸達者達が次々と繰り出す小ネタで、飽きないようには作ってありますので
最後まで見られるけど、「ふーん」という感じですかね。


なんだろう。近未来編では最後に工場爆破でむりやりカタルシスらしいものを大道具的に作り出すんですけど、その先に特に光明が差すわけではないし。世界の閉塞感はそのまま。


現代編では、結局ダメ人間はみんなダメ人間のままじゃん、まあ、それも人間くさいよね、くらいの話ですか。


ということで、ストーリー的には大したことないですけど、繰り返しますが
芸達者達が次々と目を楽しませますので、見て「金返せ!」というほどじゃない。
くらいの感想でした。
ケラはネタ的にイケテツを使いこなせてないなあ〜。もっと面白いのになあー。
しかし犬山イヌコの使い方は上手だなあ〜さすがに組んで長いだけに。


キョンキョンは何でそんなに演劇人たちのミューズたりえるんでしょうねえ。
よく娼婦役をやらされてるような気がするが。まあ、場末感みたいなのはあるよね。
松尾スズキ山崎一秋山菜津子さん(秋山さんだけさんづけなのはファンだから)は
上手よねえ〜と思う。堤真一も。


それより何より突出した見所は1つ!!!!!!
堤真一が現代編でつけるカツラの出来がものすごくいい!
あまりに自然なので動揺して「もし普段の生活でそのヅラつけられたら見抜けないよ!」と
現代編では堤真一の頭しか見てなかった!
あれを見破るには頭頂部から見るしかないよ!ひぃ〜。