三十九夜
36年 ヒッチコック監督作品。
原題「39Steps」(39階段)なんだけど
中身も「39階段」に言及するんだけど
なんで「三十九夜」ってタイトルになったのだ??不思議邦題。
とにかく、よーく見てると細かいギャグがたくさん。
でも、今みたいに、ギャグを分かりやすくしてない
(ギャグの時も、ぜーんぶ同じ口調だし、同じ真面目な顔してる)ので
字幕に気を取られず、よーく画面を見てる人じゃないと分かりにくいんじゃないかなあ。
白黒だし。
(でもこれは例えばマルクス兄弟の映画も同様で、
体を使うギャグはもちろん、セリフでもメチャクチャいってるのに
私が買ったDVDボックスの字幕は下手くそで下手くそで、
字幕に首を傾げてるうちにギャグは見逃すわ、物語はわかんないわで
サイテーなんだけど)
で、「三十九夜」に戻る。これは原作も読んだけど
原作からはいくつかのヒントと主人公の名前くらいしか拾ってこないで
すっかり別のエンターテインメントに仕上げてる。すげーなヒッチコック。
あと、女が典型的なおばかさんに描かれてて、これはまあ古い映画だから仕方ない。
あと、悪いヤツの目印が「右手小指のない男」で、「ああ、昔はおおらかでいいなあ」と思う。
今は何たって矢田ちゃんの死に至る病気(in月9「ラストクリスマス」)が
「この病気は〜」でボヤかされる時代ですから〜!残念!
自主規制放送コード、斬りっ!
で、また「三十九夜」に戻るが、ヒッチコックは人間みんながバカに見えてたんだろうか?
女はバカだし、ミュージック・ホールに来ている客ら、選挙演説会の1人1人、鶏の病気に
こだわるおじいちゃん、若い嫁をもらって、いつ浮気するんじゃないかとずっと疑心暗鬼でいる
、金にがめつく信心篤いキリスト教徒の男。それぞれのキャラが「愛情深く」描かれてるというよりは、「意地悪な目で観察されて描かれている」と言ったほうが絶対合ってるんですけど。イギリス人だし。
あと、男の主人公の下目バリにうっとり。アイラインの力ってすてき。
ああそして眠い…眠り病です。眠り過ぎ病かも。