新人バンド誕生

ジャニーズを見ていて楽しいのは
若い男子が一皮むける瞬間を目撃できる時。
うおお!こんなに育った!という観察日記的な喜び。


昨日今日と、ジャニーズの新人バンドを見てきた。
新人といっても渋谷以外は全員ジュニアという名の10年選手。そして渋谷はすでにとっくにデビュー済み。
Flat Five Flowers」(通称フラフラ)という名前のバンドで
ジャニーズ的には「関ジャニ∞渋谷すばるのソロコンサートのバックをジャニーズ・ジュニアのFIVEというバンドが勤めますよ」ということだっただろうが本人たちが勝手にすばるをメインボーカルとしてのバンドとしての自覚を持ち、バンドの名前もつけて活動を始めたのだ。


関ジャニ∞も一応みんな楽器を持つが、丸山、安田以外は学芸会に毛が生えたような…
シンガーとして覚醒してしまったすばるには当然役不足だったのだろう。


それに引き替えこの何年かはKAT-TUNやNewSなどの全国ツアーのバックバンドを務めてきて、自身たちは時々渋谷エッグマンでライブをやらせてもらっていたFiveは実力と爆発の引き金となるハングリー精神とを蓄えていた。


そのバンドのライブを昨日、今日とお台場のジャニーズ・シアターというテントで見てきたのだ。
このジャニーズ・シアターは安普請のプレハブで、跳んだりはねたりすると危険ということで、先日のKAT−TUN上田のソロライブも起立禁止の着席ライブだった。「スタッフに何とか立たせてもらうよう頼んだけどダメでした」と上田は言っていた。


しかしフラフラは直接聞いたらダメと言われるに決まってるだろアホ、とでも言わんばかりに客席から登場して一気に客を総立ちにさせ、そのまま演奏に突入したのだ。この辺はキャリア10年のしたたかさ。
途中、一度MCで客を着席させ、その後のアコースティックコーナーをこなし、「この後はもう1曲スローな曲をやりますけどその後はね、各自空気を読めよ、ということで…」(小声で)「んなもんはやったったらええねん。こうガッ!ガッ!とね」とパスを出し、観客をうまく操る。


本編最後の「Pray」という曲の渋谷は圧巻。生きのいい新人バンドの誕生を目の当たりにした喜びは、下北あたりの小さなライブハウスで有望バンドを発見した時の喜びと何ら変わりはなく、しかもエンターテインメントの最前線で10年戦ってきた彼らはすでにかなりの実力者なのだった。彼らは「夢は武道館」と口にしたが、大人の事情さえ突破すればあっという間に武道館が埋まる数のファンもすでに獲得しているのだ。


これから先、また楽しみに見守っていくバンドができた。解散するバンドがあれば生まれるバンドもある。これだからライブ通いはやめられないのだ。