「地獄でございます」劇団MONO@三鷹市芸術文化センター

最近、テレビの脚本でも気を吐いている土田英生の作・演出。


一見「健康ランド」に見える地獄の手前のロビーに堕ちた男達。最近は地獄でも人権問題に配慮して、鬼達が落ちてきた男達を地獄へ落とすのではなく、人間達に自ら反省して地獄に入っていただこう、ということになっており。
その鬼達と必死に抵抗する人間達の奮闘ぶり。


客席には空席も目立ったが、なぜもっと皆見に来ないのか!やっぱり劇場が遠いからか(駅からバス。歩くと15分はかかる)。せめて駅近だったら!もしくはせめて吉祥寺だったら!


バカみたいに面白いお芝居でした。みんな地獄に堕ちる人なので、それぞれイヤな一面を持った人たちなんですけど、「こういう人、いるいる!」という正義漢の強さがウザい感じの人とか、危険に対する感覚の鈍さがちょいコワい感じの人とか、そういう各キャラクターがものすごく面白くて、ツボにはまりました。観客には小学生の子供もいたのですが、キャラのギャグにはまってけらっけら笑っていました。仕込みかと思いました。


土田さんはものすごく愛のあるイジワル目線で人を観察できるなんでしょうか。各キャラが、ウザかったり怖かったりするんですが、誰も「そりゃ同情の余地ナシ」って人はいなくて、結構みんなが愛すべきダメ男です。土田さんも、いつもMONOで出演する時は、自分が一番ひどい人の役をやるらしいのですが、その土田さんの役にしてもかわいげがありました。コアラみたいな小太りの腹が、かもしれませんが。(このお芝居の衣装は健康ランドのガウンか、半裸or全裸なのです)


もっと見たい!ということで、土田英生の以前の作品をコクーン生瀬勝久が演出する「橋を渡ったら泣け」もチケ取りました。大泉洋さんがCXの深夜で主役やったヤツも、こないだの大泉さんの「東京タワー」も土田英生が脚本なんだよな〜〜。録画してあるから見直してみようっと。