「コリオレイナス」@彩の国さいたま芸術劇場

初めて行ったハコ。遠い!
だが劇場向かいに、テレ埼で何度となくCMを見てきた「うまい!うますぎる」の十万石まんじゅうを見つけて1人で小躍り。さっそく購入。


お芝居は… 圧倒的な能力を持ち、正しいことを言っている、誰にも追従を言えない唐沢キャプテンが、衆愚に追放され、嫉妬に殺されるまで。
ローマのお話を、日本的な美術、衣装、刀を使い、日本に引き寄せてやるのがニナガワの言う「日本人が外人の劇をやる意味」だそうだ。確かに。金髪のカツラをかぶって「トニー」とか「ジョン」とか言い合う気恥ずかしさはほとんどない。出演陣はほぼ全員、頭を坊主にし、戦士は腰に大小を刺し、甲冑や羽織袴、という姿。


私のようなアホでもすごーくわかりやすく、楽しめた。ゲージツに走らず、いい意味でエンターテイメント化されていたと思う。そして正しいことは、言葉を尽くせば通じるとまだどこかで信じていた私にはかなり苦々しい物語だった。


後ろの列にはどこの大学の演劇部だか、という女子生徒が並んでいて、幕間に
「空間の使い方が上手だよね」「場面転換が早い」「あの湯バアバアみたいな人、上手(白石加代子さんのこと)」「美術がジャポネスクだよね」とか、まだいいんだけど、「あの鏡になるシート、私も使ったんだけどさあ」とか世界のニナガワと肩を並べて話をしちゃって、というか多少上目線で(笑)、面白かった。


十万石まんじゅうは… 言うほどうまかなかった。