キムタクが下手だなんて言ったの誰!?

江角ふうにキレてみましたが(ちょっと古い)。
仕事の素材待ちの間にロッポンギで見てきましたよ。
キム様、変な小芝居してなくて全然いい!
この人やっぱりものすごく勘のいい人だ。


以下ネタバレあるかもしれません。嫌な人は読まないで。

物語を進めるメインは5人。
ハウル(キム様)ソフィー(倍賞姉)荒れ地の魔女(美輪様)マルクル(神木君)カルシファー(我修院)

キム様は、普段彼に期待されるような「みんなの考える等身大の木村拓哉」みたいなのをやらずに済んで、逆にすごく解放感を感じてやってるように思える。すごく透明感のある青年。よかった〜。
天才子役、神木君はチョーかわいい。ホント天才!「待たれよ」とか楽しんでやってる感じ。
ソフィーの娘役も全然「アリ」だと思う。自分に自信のない女の子だもの、前に出ないのに存在感ある感じとか全然いい。
美輪様は、逆にいつもの美輪様だけど、変幻自在に軽々と。妖艶で強欲な魔女から半分ボケの入ったおばあちゃんまでかわいく。
火の悪魔であるカルシファー我修院は、やはり独特のひっかかりのある声で悪魔なのにかわいげがあるちょうどいい感じ。


あと、大泉さんの「カブ」はやっと喋ったと思ったらもう去って行ったよ… いつしゃべるかとずっと待ってたのに…
今回はそれよりもNACSの皆さんではヤスケンよかったですよぉー。しょっぱな兵士で出て来て
優男な感じでかっこよかった。

しかし、普段月9の主演とかをやらされるときのキムタクは
「木村さんらしくかっこよくお願いします」ばっかりなんだろうな… 
ディレクションされない役者ってのもつらそうだな…
まあ、それが「役者じゃなくて国民的アイドル」の宿命であり、商品としての「キムタク」の存在価値なんだろうけど。


以上、声に関する感想。
物語については、各所で「なんじゃあのラストは!」っていう声を聞きますが
ほぼ日刊イトイ新聞」で鈴木Pが語ったところによりますと、
あと30分だか1時間だかやらないとケリがつかないなあ… 
と尺を短くしたくて悩んでいたところ、
「これなら5分で片が付く!」と宮崎氏が思いついたエンディングだそうです。


ちゃんとした大人の鑑賞には堪えないのかもしれないけど(おれは全然オッケーだった)
宮崎駿は子供向けに作ってます」ってメッセージがビシーッっと伝わったよ。
映画が終わって小学生の女の子2人が「なんでハウルの中にカルシファーが入っちゃったの?」とか話してて非常にほほえましかったし、それだけでこの映画は大成功だな〜と思った。


まあ、何たって「ラストクリスマス」が20パーセント取る時代だし
(しつこいようだが本当にこれがまったく理解不能なので)
あんなものを2割の人が見るより、訳も分からず宮崎ブランドを盲目的に信じる親に連れられて行ったにしても、子供を含む大勢があれを見る方がよっぽどいいよー。
ってもちろん「あのラストは!」って言ってる人らは、私みたいに他作品との相対的評価を言ってるんじゃなくて1作品としての絶対評価をしてる、っていう違いがあるんだけど。
それを抜きにしてもおれは残念ながら頭が悪くて、1回見ただけじゃ正直、あのラストの何が悪いのかわかりません。何が?加藤治子が急に反戦派になったこと?
あ、そういや1つ、何でソフィーの呪いがとけたのかは分からなかったなあ。自分の故郷に帰って好きなことを見つけ始めたから??
ま、別にわかんないけど。ええじゃないかええじゃないか。そんな気分。


あとね、絵がカルピス子供劇場の感じだったよ。ちょっと古く、書き割り的な風景は書き割り的に。