青年座「フユヒコ」@紀伊國屋ホール

青年座によるマキノノゾミ3部作の1作目はマキノ本人の演出。
実在の理学博士寺田寅彦の家族をモデルに書かれた戯曲。
舞台は昭和9年の年の瀬。理学博士寺田冬彦氏とその家族を襲うドタバタ。
後妻役の津田真澄さんがすごく面白い。ぶっきらぼうで家族への愛情をどう表してよいか分からない。だけど絶対悪い人じゃないと見る者に分からせる演技(演出?)。丹前にタバコとマッチを縫い付けるというアイデアマンであったことも効いている。
次男秀二役の五十嵐明さんがすごいいい人!一歩引いていつも全員に目を配って家族をつなげる要となる役どころをとっても自然に演じていた。
一人MOPから参加、沢木役の木下政治さんがおいしいとこどり!
お芝居全体にもとても細かい演出が付けられて、よい席だったから全部楽しめたけど、後ろの席だとどうかしら。
とにかく面白かった。初演の宮田演出は見てないが、おそらく「オモシロ」要素がかなり強化されたものと思われる。